「必要な機能は何ですか」「予約とキャンセルができれば十分です」——質問に答えてもらい、ヒアリングシートの空欄もすべて埋まった。ところが設計を始めると、次々に疑問が出てきます。
相手が答えを隠しているわけではない
相手も最初からすべての答えを持っているとは限りません。考えたことのないことは、質問されても答えとして出てきません。空欄が埋まった状態と、必要なことがすべて決まった状態は同じではありません。
質問をアンケートで終わらせない
シートを確認したあと、「最近の、いつもどおりの予約を一件思い浮かべて、受付から完了まで順に教えていただけますか」と問いを重ねます。典型的な一件を業務の流れとして一緒になぞると、質問項目だけでは出てこなかった動きが見えてきます。
答えより先に、決まっていない場所を見つける
一件をなぞったら、「もし、その予約が電話ではなくWebから入ったら?」と条件を一つ変えます。答えが分かれたら、双方がまだ決めていない場所を実装前に見つけられたということです。
要件定義の質問は、相手の頭の中にある正解を当てる作業ではありません。二人で同じ仕事を眺め、まだ決まっていない場所を見つける作業です。

